Skip to main content
Edwards Lifesciences Logo

プレスリリース

newsroom banner image
newsroom banner image
newsroom banner image

耐久性向上を目指した新しい僧帽弁用生体弁「マイトリスRESILIA生体弁」を、世界に先駆け国内で発売

PDF

 心臓弁膜症*1治療やクリティカルケアモニタリングを中心とした医療技術を提供するメーカーの日本法人、エドワーズライフサイエンス株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ケイミン・ワング、以下エドワーズ)は、心臓弁膜症のうち、僧帽弁の治療に使用する「マイトリスRESILIA(レジリア)生体弁」(承認番号:30300BZX00017、以下マイトリス)を世界に先駆け、全国の医療機関に向けて5月7日より販売開始します。
 マイトリスは、正常に機能しなくなった僧帽弁を置換*2する際に使用される生体弁です。この治療により、患者さんは僧帽弁の機能を回復し、健やかな日常生活を取り戻すことが期待できます。
 心臓弁膜症は放置すると重症化し、心不全*3へと進行します。心不全へと進行すると根治は難しく、入退院を繰り返すなど患者さんの生活の質(QOL)は著しく低下します。そうなる前に、心臓弁膜症を適切なタイミングで治療することが重要です。

Mitral Valve


僧帽弁の閉じ方が不完全となり、 血液が逆流する


生体弁は現在も、十分な経験を積んだ社員の手でひとつひとつ手縫いで製造される


マイトリスの特長

1.僧帽弁のためにデザインされた生体弁

 マイトリスは、心臓弁膜症治療用製品のパイオニアであり、40年にわたって生体弁を作り続けてきたエドワーズの豊富な経験に基づいてデザインされ、僧帽弁の複雑な構造にフィットするように設計されています。
 またマイトリスは、25年以上の長期臨床成績を誇り、医療従事者から信頼を得ているPERIMOUNT僧帽弁を基盤としています。

RESILIA 1

2. 独自の石灰化抑制処理を施した「RESILIA心膜」の採用により、さらなる耐久性の向上が期待される

マイトリスは、弁尖に「RESILIA心膜」を使用しています。RESILIA心膜は、エドワーズの10年以上に及ぶ開発プログラムを経て導入されました。
生体弁は経年によって弁尖に体内のカルシウムが沈着して石灰化が起こり、再手術を必要とすることがあります。石灰化は弁尖処理の際に生じる不安定なアルデヒドがカルシウムと結合することで引き起こされます。さらに従来の生体弁はグルタルアルデヒド溶液に浸して保管されており、不安定なアルデヒドにさらされるリスクもありました。
RESILIA心膜は不安定なアルデヒドにキャッピング処理を施すことによりカルシウムとの結合をブロックします。またグリセリン処理により溶液保管が不要となったことで、不安定なアルデヒドにさらされることがなくなります。これらにより石灰化が抑制され、さらなる耐久性が期待されます。

3. 医療従事者にとっての扱いやすさ・安全性が向上

マイトリスは溶液に保存されていないため、手術室でパッケージを開くだけですぐに使用できます。さらに当社従来製品よりも縫着輪が柔らかくなり、より扱いやすくなりました。また、ステントポストが低いことに加え、内側に倒れこませることが可能になったことで、より安全な手術をおこなっていただけます。



医療従事者にとって、扱いやすさと安全性が向上している

エドワーズ代表取締役社長で、米国本社コーポレートバイスプレジデント、日本・アジアパシフィック担当のケイミン・ワングは次のように話しています。
「心臓弁膜症は高齢化に伴って増加している疾患で、僧帽弁の弁膜症手術件数は10年で40%近く増加しました*4。エドワーズは心臓弁膜症治療のパイオニアとして40年にわたり生体弁のイノベーションに取り組み続けています。
生体弁を使用した弁膜症治療によって、患者さんはよりQOLの高い、健やかな日常生活を取り戻すことを目指せます。エドワーズは、より長く正常に機能し、より耐久性の高い生体弁を生み出すための挑戦を続けます。そして患者さんが治療によって日常生活を取り戻し、健やかな毎日を長く楽しめる一助となるよう、弁膜症治療用製品の世界的リーダーとして、これからも心臓弁膜症が世界にもたらす負担を低減するために尽力してまいります」

製品概要

販売名:マイトリスRESILIA生体弁
承認番号:30300BZX00017
サイズ:23mm,25mm,27mm,29mm,31mm*,33mm*(*受注発注品)
素材:弁尖…牛心のう膜(RESILIA心膜)
ステント部…ニチノール(ニッケルチタン合金)
表面…ポリエステル布で被覆(ひふく)
保険償還価格:995,000円

【参考】
1 心臓弁膜症とは:心臓の中にある弁に障害が起き、本来の役割を果たせなくなった状態。弁の開きが悪くなり血流が妨げられる「狭窄症」と、弁の閉じ方が不完全となり血流が逆流する「閉鎖不全症」がある。弁膜症は自然に治癒することはなく、また薬で治すこともできないため、進行すると人工弁置換術(下記)など介入治療が必要になる。参考:心臓弁膜症サイト(https://www.benmakusho.jp/)
2 弁置換手術とは:開胸して心臓を止め、悪くなった弁を人工弁に取り換える治療。僧帽弁の逆流(閉鎖不全症)は、患者さん自身の弁を残して修復する弁形成術が第一選択となるが、弁や心筋の痛みが非常に高度な場合は、弁置換術が選択されることもある。僧帽弁狭窄症はほとんどの場合に弁置換術が選択される。
3 心不全とは:心臓に何らかの異常があり、心臓のポンプ機能が低下して全身の臓器が必要とする血液を十分に送り出せなくなった状態。参考:公益財団法人日本心臓財団ウェブサイト
(https://www.jhf.or.jp/check/heart_failure/02/) アクセス日:2021年5月6日
4 公益財団法人日本胸部外科学会Annual report by The Japanese Association for Thoracic Surgery(https://www.jpats.org/society/investigation/annual_report.html) アクセス日:2021年5月6日

●生体弁の作られ方
エドワーズの人工心臓弁(牛心のう膜生体弁)は、どの弁も、熟練の社員によりひとつひとつ手作業で作られています。製品によって異なりますが、1つの人工心臓弁を作るのに130以上もの工程を必要としています。
具体的には、弁尖の素材となる牛心のう膜を洗浄をして扱いやすい大きさにカットしたり、弁尖の形に切り抜いたり、また石灰化を抑制する処理を経て、弁尖の厚さをそろえた3枚の弁尖を、1枚ずつ合金製のフレームに手で縫い付けたりします。ひとつの弁を完成させるのには、約1100針ほど縫う作業が必要です。
そのほかにも、出来上がった製品の品質チェックを行うなど、1つの弁を製造する工程には、約150人のエドワーズ従業員が携わっています。
参考:エドワーズウェブサイト(https://www.edwards.com/jp/who-we-are/column/1)

エドワーズライフサイエンスについて

エドワーズライフサイエンスは、構造的心臓病とクリティカルケアモニタリングに関する患者さん中心の医療イノベーションの世界的リーダーです。患者さんを助けたいという情熱を原動力に、世界のヘルスケアの現場で医療従事者や関係者とのパートナーシップを通じて、生活の改善と向上に取り組んでいます。
https://www.edwards.com/jp.

お問い合わせ

メディア向け連絡先

Amy Hytowitz
(VP, Global Communications)

日本法人 広報部
03-6895-0301 (大代表)