Story4 ジェレミー・スワン [ Jeremy Swan, M.D. ] ウィリアム・ガンツ [ William Ganz, M.D. ] 帆に受けた風が巡り合わせた出会い

1970

スワンとガンツが共に生み出したカテーテルは、重症患者の治療に携わる人々の間で広く知られている。心臓の中にカテーテルを挿入し、目的の位置に運び、心内圧や心拍出量などから患者の血行動態を把握する。その繊細かつ難しい作業を、とあるアイデアで生まれた1本のカテーテルが可能にした。
今から50年ほど前に遡る。臨床医であったジェレミー・スワンは、サンタモニカの浜辺で帆船が行くのを眺めていた。風が吹くと海は波立ち、帆は大きくそれを受けて前へ進んだ。

「カテーテルを血液の流れに乗せて運べないか」

突然のアイデアだった。出張先で会ったスターに相談すると、エドワーズを紹介された。その頃フォガティーによるバルーンカテーテルの製品化が進められている時期だった。バルーンを血流に乗せて、カテーテルを運べるかもしれない。
そこから、研究パートナーとなるウィリアム・ガンツと出会い、ふたりの共同研究ははじまった。数年の研究を経て、1970年、スワンとガンツが共に生み出した肺動脈カテーテルは製品化に至る。
それ以降も彼らの共同研究は続き、血行動態モニタリングの分野に大きな功績を残した。その生涯をパートナーとの研究に捧げたのだった。

画像:写真

左がスワン氏、右がガンツ氏。生涯の研究パートナー。