2018年11月1日開催 日本臨床麻酔学会第38回大会 ランチョンセミナー1

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更新日:2019年05月15日

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座長・藤野 裕士 先生(大阪大学大学院医学系研究科生体統御医学講座 麻酔集中治療医学教室 教授)と演者・垣花 学 先生(琉球大学大学院医学研究科麻酔科学講座 教授)によるランチョンセミナー「周術期の循環管理 ~現在から未来へ~」の動画です。

  • 座長:藤野 裕士 先生(大阪大学大学院医学系研究科生体統御医学講座 麻酔集中治療医学教室 教授)
  • 演者:垣花 学 先生(琉球大学大学院医学研究科麻酔科学講座 教授)

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抄録より

周術期の循環管理 ~現在から未来へ~

1990年代の周術期管理は硬膜外麻酔による鎮痛が全盛であり、硬膜外麻酔をしっかり効かせ低濃度の鎮静薬(当時は主として揮発性麻酔薬)とし、硬膜外麻酔による低血圧に対しては主として輸液で対応するという管理であった。その輸液量については、特に制限はなく血圧維持ができることをゴールとしていた。
しかし2000年代になると、観血的動脈圧波形を解析し一回拍出量(Stroke Volume:SV)と心拍出量(Cardiac Output:CO)を算出する技術を内蔵したモニタリング機器が開発された。そのなかでも、SVの呼吸性変動を示したStroke Volume Variation(SVV)は、周術期の輸液反応性の指標として用いられ、周術期の輸液療法に変革をもたらしたと言っても過言ではない。
最近では、大規模の症例を対象とした研究から、周術期の低血圧ならびにその持続時間が術後合併症やその予後に影響を及ぼす可能性が示され、周術期の血圧管理の重要性はさらに高まってきた。したがって、周術期の低血圧に対しては迅速かつ的確に対応しなければならず、いまではSVVをはじめとするいくつかのパラメータを用い総合的に判断し的確に対応できるようになってきた。
このようにこの約30年の間に、周術期循環管理の概念の変化や新たなモニタリング技術の開発により周術期の循環管理は向上し、多くの患者の予後を改善してきたと思われる。しかしながら、予測困難なイベントに対して我々は今でも無防備であると感じることがある。今後、どのようなモニタリング技術が開発されなければならないのか、考えてみたい。
このセミナーでは、周術期合併症に関わる因子、周術期低血圧と術後合併症そして周術期の循環管理に利用できるパラメータなどについて概説する。